2019/07/01 09:05

 梅雨らしい気候が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

 このたび、CD第5弾の発売およびリサイタルの開催が決定いたしましたので、ご案内申し上げます。


 CD第5弾《幻影》はいよいよ、個人的にアルカンの最高傑作であると信じている『エスキス 48のモチーフ 作品63』をまるごと収める形となります。約10年前にもPTNAのサイトでの連載とあわせ、ネット上に簡易的な録音を揃えてはおりますが、今回は様々な面での大幅クオリティアップを果たし、ようやく満足のいく形でお届けすることができることを、心から嬉しく、またありがたく思っております。


 リサイタルは、このアルカンのミニチュアを、ベートーヴェン最大のピアノ・ソナタと並べて聴くというコンセプトで構成しました。今回は「オール・アルカン」の冠は外し、ある意味で原点回帰です。『ハンマークラヴィーア』も前回取り上げてから15年が経ち、自分なりの深化をお聴かせできるよう決意を新たにしております。ベートーヴェン自身の最後のバガテルも、いつかプログラムに入れたいと願ってきた作品です。

 

 祝日の午後、ひとときをともに過ごしていただけましたら幸甚に存じます。